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不登校経験を経て社会人となったやつらの発信活動

優しさの裏返し

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気持ちは連鎖する
ちょっとした優しさで人は幸せになる。
優先席に座っている、杖をついたおばあちゃんを目にした女の子は席を自然と譲ってあげた。その光景を目にするだけで僕は平和な国に住んで居るんだなと感じる。ホッコリとした瞬間だった。
 
僕にはそうした広い心を持てる人間になれているのだろうか
些細な行動でも良い、人にホッとする瞬間を届けられる人間性が養えているかというとまだほど遠いんじゃないか。そう感じるこの頃です。
 
介護者初任者研修を受けて2週間目が終わろうとしています。
福祉に従事する人々の心持ちを見上げる目で過ごす日々だよ。当初は母親の介護や療育のパートに活かせないかな、と思い込みで受けた研修だけど、内容はとても深く、人として必要な考え方、そして対応を学ばせてもらっている。
 
「優しさって何だろう」
高校生の頃、親友のenokiと討論したことがある。
僕はお人好しで、自己犠牲的な側面がある。その姿を見て彼は一度僕を叱ったことがある。優しさだけが人を救うことではないんだと。
 
当時の僕には理解し難く反発してみたりしたが、時が経つに連れて確かにその通りだと思う様になった。彼の言葉が今も僕の中に残っている。
 
時には厳しさを持った姿勢で、毅然とした対応が必要であると学ばせてもらった。
優しさ、もちろん、目の前の人に愛を持って接する事は大切だ。だが、そこに自己犠牲が生じてしまったら、僕は、僕自身は、誰が守ってくれるの?
 
そう、自分を守れるのは自分しかいないんだ。
 
中学生の頃、引きこもりだった僕は、学生時代は人に対して自己犠牲があっても良いだろうと考えていた。そもそも自己肯定感の高い人間ではなかったんだ。だからそうした行動に結びついてしまったんだと思う。それに釘をさしてくれたのはenokiだった。
 
優しいだけじゃいけない
それはね、自分に敵味方を作る問題以前に自分自身の体力を維持することに必要があるの
 
うつ病や社会的に弱者に立つ人ほど優しさという大きなハートの持ち主はいないと思うんだ。彼らの経験談を聴いてきた中で、「この人は優しい心を持つ人なんだなぁ」と感じた時が何度もあった。
 
でも、一貫して共通する事は自分で自分を守ることができていなかったの
献身的な姿勢は、とても慈愛に満ちた美しい心を持つ人だった。
 
でもね、「あなたのためになっていますか」
 
うつ病発達障害、知的障害を抱える人
いじめに遭ったり、社会的に弱者と呼ばれる立場の人ほど
人の痛みを理解している人はいないと思うの。
 
だって、自分自身が痛みを経験しているから同じ行為を他の人には絶対にしないし
何より共感力がある。中には虐待の連鎖として虐待された子が、虐待の加害者になるケースもある。でもそれは自分に痛みを抱えてるからだと思うの。
行動の前に動機が大切だと思うの、動機にどんな要因が含まれているかそこまで咀嚼した上で審判は下されるべきだと思う。だからと言って、暴力を肯定はしないよ。
 
今もしも、いじめに遭っていたり
社会的に生きずらさを感じている人がいるのならば
そのあなたは人より、感受性がとても豊かで、何より痛みを理解できる厚みのある人間であること。僕はそこが大事だと思うの。
 
明日を迎える怖さ、夜眠れない日々、覚めないで欲しいと願った朝
 
時間だけは人間に平等に与えられているの、その中で培った感受性は誰よりも誇れることだと僕は思うの。だから引きこもり、いじめの被害者、気持ちを完全に理解はできないけれど共感や同調が僕にはできるんだ。その全てを経験してきたからさ。
 
このブログを読んでくださっている。それだけで感謝
もう一歩踏み込んでみるとenokiを含めて社会的ブランクはあっても大人になって
社会人しているんだ、その時にはその時の悩みがある。
それはその時に考えりゃ良いんだ。
 
小学生?中学生?高校生?大学生、社会人。
僕は全ての人を対象にこの文章を直向きに綴りたいと思っているんだ。
 
この記事で伝えたい事は自己犠牲はやめてください。
優しさと自己犠牲は違うんだ
そして安易に共感することも危うさがあるということも伝えたいんだ。
それによって、どんどん、悩みの深みハマっていってしまう。
時として毅然とした対応が求められることもあるんだ。優しいだけが本当の優しさじゃないんだ。言いたい事はわかる。助けたい気持ちもわかる。
 
でもそういう人ほど、気がついたら自己犠牲に働いてしまっていることがあるんだ。
気がついたら自分が疲れているんだなんて、そんなことはありませんか?
 
もしそうならば、もう少し自己中心的に活動して良いと思うよ
人のために奉仕する姿勢は素敵だと思う。でもそんなあなたが潰れてしまったら僕はもっと悲しくなる。奉仕する前に自分の体調、心理的余裕、考えてみてください。
そして判断して、目の前に助けられる人がいたら助けてあげてください。
 
セルフマネジメントができて更に他者へ慮る気持ちと行動を持てたら人間として本当に素敵だなと僕は思います。先ずは自分を守ること、次に相手を助けられるかどうかを考える。優しさを失う前に心がけて欲しい、最低でもあなたと、大切な人だけでも守れるように。
 
守り方を知っていると、自分ができる範囲が広がるよ。
多分、このブログで実践しようとしていることのようにね。そこまでじゃないね。
 
髙橋直之