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不登校経験を経て社会人となったやつらの発信活動

自分の特性の向き合う

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大人になって僕はADHDと診断された。
 
ADHDって言われたときに実感が浮かばなかった。
診断されたのは2018年4月のこと
 
精神科にかかることをそれまでしていなかった。
精神科に行きたくなかった。が正しいかな
 
学生生活で許されていたことでも
仕事では、小さなミスも大きな会社の損失につながることもあれば
自分の信頼を失い、立場を無くすことがある。
 
中学時代まで社会とは縁を切った生活をしていたが
自分の行動や言動に対しては自分の考えが正しいと利己的な思考があった。
 
高校生活も大学生活も自己中心的な思考が残っていて
たくさんの人に迷惑をかけた
今振り返ると恥ずかしことばかりだが自分の特性を理解するまでにはあまりに遅かった。
 
小さなミス、誤字脱字、注意欠陥の特性が僕にはある。
しかし逆に、一つの物事に集中することに対しては得意だった。
膨大な資料でも、読み込み分析することには秀でていたが
 
その小さなミスがどうしても
僕の評価を落としていった
 
ある日、お客様の極秘資料預かったを僕は電車の中に忘れ物をしてしまった。
優先席に座っていたが杖をついていた方がいらしたので席を譲ったのだ。
その会話に気を取られてしまい大事な資料の入った鞄を紛失してしまったのである。
 
これが決定的だった
「君の注意力不足には周りが迷惑している」
 
そう上司に迫られ、「その通り」過ぎて私は謝ることしかできなかった。
注意欠陥、注意欠陥…
 
ADHDという言葉はスマホニュース等でよく目にしていたことから知っていた。
っでも、まさか自分が、そんなまさか
 
精神科に受診することが怖かった
しかし過去からのことを振り返り、現状仕事にあまりにも支障が出ていることから
悩みに悩んだ結果(3ヶ月以上)僕は精神科へ受診した。
 
診断結果は
ADHD、そしてうつ病だった
 
はじめは信じたくなかった
自分が発達障害だったなんて、受け入れ難く涙した。
 
大人になってから気がついたこと
でも、病院の先生に問診され過去に不登校になった経緯などを説明したら
生まれつき注意欠陥や多動性の傾向があることが分かった。
 
思ったことを口にしてしまうこと
衝動的に活動に参加してしまうこと
 
迷惑をかけた人は数え切れないほど
もっと早く分かっていたら子供の頃に気づけていたら
僕の人生は変わっていたのかもしれない。
 
ADHDには現在、とてもよく効く薬もあり、医師に相談することで医学的な知見から
アドバイスも受けることができる。僕は現在、投薬治療を受けながら自分を社会人生活に支障が出ないようにコントロールしている。一見するとわからない程にまで回復した。
 
ただ忘れ物をしてしまうことや
誤字脱字は未だにある
 
全てを障がいのせいにはしたくないのが僕の考え方だ。
確かに、障がいのせいにしてしまえば自分は楽になるだろう。
でも根本的な解決ではない。第三者から見ても障がい者であることに依存することになる。ここが精神障害の難しい所で、身体障害とは異なり心という見えない部分の障がいだ。
オープンにするかクローズにするか正直、自分で選べてしまう。精神障害者手帳保健福祉手帳の交付を受けるかどうかも自分で判断する。(できないケースもある)
 
私は回復傾向にあるので現段階で精神障害とどう付き合っていくかどうかを考える段階にあるんだ。回復を焦り、薬をわざと抜いたりしてみた。すると禁断症状に襲われどうしても薬無しでは生きていけないのが僕の現状なんだ。
 
精神科にかかる医療費負担も手帳を持つ前は重く、経済的にも困窮していた。
障害者手帳の交付を受けるかどうかも迷った。とてつもない葛藤だった。
 
家庭のためにも、自分のためにも手帳の交付を受けることにした。
そして、精神障がい者として自分の特性とどう向き合って行こうか考えることにした。
 
手帳を理由に解雇されたこともあれば
手帳を理由に雇用条件が緩和されるケースもある
 
僕は未だに自分の特性との付き合い方を見いだせていない
ただ、安堵したこともあり周囲の友だちは僕を今までと変わらず接してくれることだ。
そして、全てをカミングアウトすることにした
転職でも手帳についてはオープンにしている
 
確かに不利に働くこともあれば、僕を変わった目でみる人もいるだろう
でもオープンにすることで僕は一つ得るものがあった。経験だ。
 
履歴書には書けないが精神障害の経験
悩み、生きづらさを感じた日々、全てを経験として客観的に見てもアピールできること
こうしてブログを書いているのも同じような生きづらさや、悩みを抱えている人がもし読んでくれているとしたら、こんな奴もいるんだな程度に思ってもらってもいい。
 
ブログを書くことにあんまり大きな意味は込めてないんだ。
まだ始めたばっかりだしね。
 
今も僕は自分の特性との付き合い方の答えを出せていない
誰か一緒に考えてくれる仲間がそのうち作れたらいいなとも考えている。
 
enokiは読者向けにシンポジウムを開いてもいいのではないかと話してくれている
必要とされるのならば体験談としてパネラーになってもいいと思っている。過去にも不登校時代の経験談で何度かパネラーをしたことがあるんだ。
 
いつか何かしらの形で情報共有する場も設けたいとも考えている。
多分、まだまだ先だけどね。
 
でも、もしそれが叶ったなら、特性との向き合い方についてもっと深く考えることもできるし色々な捉え方を学ぶことができるのではないかなと僕は期待している。
 
だから、ブログだけでは終わらせたくないな
今はただ直向きに自分の体験談を書き続けることが僕のできることなんだ。
 
髙橋直之